繋いだ手をもう一度
「陽登~。もうすぐクリスマスだね」
「そうだなぁ」
手を繋ぎながら私の家へ向かう途中に話しかける。
「クリスマスの日イルミネーション見に行こうよ」
去年は部活が重なっていて一緒に過ごせなかったから今年こそは一緒に過ごしたい。
だって来年は受験勉強で忙しいだろうから2人で過ごせるチャンスは今年だと思っていた。
「……ごめん春陽!!部活の奴らとクリスマスパーティーする予定なんだ…」
申し訳なさそうに言う陽登。
「いいよ、いいよ、大丈夫!クリスマスパーティー楽しそうだね」
寂しさと悲しさとショックな気持ちを隠すように必死に笑顔を作った。
「本当にごめん」
「ううん、平気……」