繋いだ手をもう一度
「そうだ春陽、飯食う前に勉強教えて?今日の数学とかわけわかんなかった」
「あはは、もちろんいいよー。ほんと数学だけは弱いね」
「うっせー」
陽登は勉強も出来るし、スポーツも万能…なのに何故か数学だけはできない。
私は逆に理数系とスポーツは得意だけどその他は…………んふふ。
「じゃあ、俺着替えたらそっち行くわ」
「はーい」
お互い手を振って自分の家に入る。
陽登来るんじゃちょっと整理しなきゃ。
テーブルの上にはファッション雑誌、勉強机の上には散乱した教科書…
急いでパパっと片付ける。
「春陽~入るよ~」
ノックは滅多にしないけど、必ず声を掛けてから入ってくる陽登。