繋いだ手をもう一度
「無理なんて全然」
この通りっと元気なポーズを取れば笑ってみせる。
でも海には
「それが無理してるって言ってんの」
わかっちゃうんだよね…
「無理ね。してるのかも、ちょっと。海は何でもわかっちゃうね。」
えへへっと頬をポリポリ
「あんま無理すんなよなー。顔に出すぎ。母ちゃんも心配してるぞ。」
ママにも心配かけてたんだ。
「ごめんね。……日誌仕上げちゃうね」
「いーよ。俺の前では気にすんな。」
頭にポンっと掌が乗ったと思えば、それはすぐに安心に変わる。
こんだけ一緒にいれば私が何に無理してるのかとか聞きたいはずなのに…
この優しさに甘えすぎているのはわかってる。
でももう少し甘えさせて。
もう少ししたら思い出に変わるから。