お前が好きだ
「おっ。センコーが来た。」

センコーとか言っちゃってるし。

「センコーおはよう!」

「おう。おはよう。ってなんで桐山が学校にいんだ?」

「センコーそれは酷くないっすか?俺だって来る時は来ますよ。」

いやいや。来るときは来るって今日が初めてだけど。

先生呆れた顔してるし…。

こいつはどんだけ問題児なんだか…。

私は先生と彼の言い合いを聞いて笑ってしまった。

「おい。お前起きてんじゃねーかよ。寝た振りすんな。」

そう言って頭にコツンとやられた。

「痛いんだけど。」

本当は全然痛くなかったけど。

「そんだけで痛いとかお子ちゃまだなー。」

お子ちゃまじゃないし。

お子ちゃまはそっちでしょ。

私は彼を睨んだ。

「お前怖いわー。可愛い顔が台無しだぞ?」

元から可愛くないからそんなのどうでもいいし。

そんなやり取りしているとどんどん生徒が入ってきた。

気づけばHRがはじまる五分前だった。

学校についてからもう30分も経っていた。

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