お前が好きだ
「えー。では、桐山。教科書を読め。」

桐山指されてるし。

起こさないとまずい…。

私は彼の机を揺すった。

えっ。全然起きない。

こうなったらあれしかない。

教科書で彼の頭を叩いた。

「いった!」

彼の大きな声が響いた。

「なんで起こすんだよ。」

私の方を睨んでた。

「先生に指名されてたから。」

彼は驚いたらしく口がポカーンと開いていた。

「ももちゃんもっと早く言えよー。」

いやいや。そっちが起きないからでしょ。

「桐山と山崎うるさい!」

えっ?私うるさくないじゃん。

どう考えてもこいつのせいでしょ。

「今日の放課後社会科室の掃除をするように。」

はぁ…。最悪…。

なんで私まで掃除しないといけないんだよー。


< 9 / 20 >

この作品をシェア

pagetop