見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
見兼ねた辰巳がそれを引き剥がす。
「優子、無事なのも確認した所だし、その辺にして中に入ろう?ほら、詩織ちゃんも困ってるだろ。ね、、?詩織ちゃん。」
詩織に優しく微笑む辰巳。
「辰巳君もごめんなさい。迷惑かけよね。」
「大丈夫だよ。優子をなだめるのが少し大変だっただけ。ほら、立ち話もなんだし。」
そう言って、そっと背中を押す。
辰巳に促され、中の個室へと入る。
互いに向かい合い、優子は暁人の前に、辰巳は詩織の前に座った。
じっと暁人を見つめる。
「鶴山さん?いや、、、今は増田さんか。昨日は本当に申し訳ない事をした。本当、、、悪い。結果的に、詩織に嫌な思いをさせた。」