見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
「あの頃は随分太っていたしね。いつも下ばかり向いてた。、、、そのくせ、無駄にデカかったからクラスメイトからは気持ち悪がられてた。覚えてるだろ?まぁ、2人は他のやつと違って普通に接してくれたけどな。」
「なんでそんなに別人なの、、、?」
すると優しく詩織の方を見て微笑んだ。
そんな暁人にどきっとした。
「あの頃は、自分に卑屈になってた。ほぼヒモ状態の父親に似てる自分も、性格も、、、なにもかもが嫌で真っ暗な闇にいるような感覚だった。だから余計に詩織が目について、嫌気がさしてたんだ。、、、細くて美人で頭も良くて、皆んなに好かれる詩織が、余りにも自分に正反対でムシャクシャした。しかもこんな俺にも、他の奴らと変わらず、分け隔てなく接してくれた。そんな詩織に、一度だけ、、、当たってしまった事があったんだ。」
3人は、真剣な暁人の話に聞き入った。