見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
まっすぐに詩織を見つめる。
「それから馬鹿みたいに努力したよ。勉強も必死になってしたし、体も鍛えた。高校に入った頃には両親が離婚して、別人のようになった俺を母親方の神崎が引き取ってくれた。、、、詩織の言った通りだったよ。自分の人生を大きく変えた。、、、努力は人生の糧になったよ。お蔭で努力する過程の中で強靭な精神力も手に入れた。これからだって努力を続けていくよ。、、、自己満だけどね?」
それを聞いて、個室に入ってから一言も話さなかった辰巳が納得したように笑った。
「、、、、なるほどね。それで女に見向きもしなかった訳だ。まぁ、そんだけ詩織ちゃんに影響受けたら惚れるしかないよね。」
顔を真っ赤に染め、恥ずかしそうに下を向く。
「その、気づかなくて、、、ごめんなさい。、、佐々木君。でも、嬉しいっ。今の地位は、佐々木君の努力の結晶だね。本当に凄いっ!」