見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
「、、、はい。」
「じゃあ、明日にでもうちの親に言っておくよ。まぁ、親って言っても母親と社長である叔父さんになんだけどね。日取りはこっちで決めてもいいかな?」
優しく頭を撫でながら、詩織に尋ねる。
「私はいつでも大丈夫です。お忙しい神崎さんの都合がいい時で。」
「わかった。、、、じゃあ、2人にも認めてもらった事だし、そろそろ帰ろうか。早く帰って詩織を抱き締めたい。辰巳、また連絡する。鶴山さんもまたね。、、、行こう、詩織。」
先に会計を済ませて、手を引かれ2人を置いて個室から出ていく。
慌てて振り返ると、呆れたように笑っている2人と目があった。それが余りにも優しく笑うから止まっていた涙が出そうになった。