見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
詩織は、真っ赤な顔で下を向く。
そんな姿を見て、クスクスと笑う。
「、、、続きは、夜に。じゃあ、向かうよ?ほら、乗って?」
フカフカの高級車に乗せられ、神崎ホールディングスに向かう。
運転している暁人をチラッと見る。
骨ばった手がハンドルを握っていて、逞しい腕がのびる。
先ほどの熱が残っているのか、
想像してしまう。
その大きな手が優しく身体を滑っていく事を。
自分の中に、こんな欲情があるなんて知らなかった。
自分から触れたいなんて初めて思った。
そんな初めての感情に戸惑う。