見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
「それは君だよ。、、、ゼラニウムって葉物らしい。知り合いが花屋をしててね。駅前に支店を出しててこそで作ってもらった。薔薇は愛。ゼラニウムの葉は“努力家”って花言葉らしいよ。君にピッタリだと思ってね?」
「ゼラニウム、、、?」
赤薔薇の中でもちゃんと存在感があって、綺麗な緑が赤を引き立てている。
それを見ていると、涙静かに頬を伝った。
「、、、詩織?!」
綺麗に涙を流す詩織に戸惑う。
「これは嬉しくて涙が止まらないんです。だからそんな心配そうな顔しないで、、?暁人君、ありがとう。大好きっ、、、。」
花束を持ったまま、
逞しい暁人の胸に飛び込む。
ぎゅうぎゅうと力を込める。