見合い相手は、変貌を遂げた御曹司


暁人は薄暗い中、目が覚めた。


ぐっすり眠る詩織の寝顔を見て、優しく綺麗な髪を撫でる。

どんな時間になっても、必ず起きて待っていてくれる詩織が愛おしい。



睡眠時間が減っても、そんな詩織を抱きしめたくてマンションに帰る。


結婚式の打ち合わせもずっと詩織1人に行かせてしまって申し訳ない気持ちで一杯だが、いつも笑顔で自分の身体の心配ばかりする。

不満も何も言わない。

それが少し不安だったりする。



眠る詩織にキスを落とす。

起こさないように、今日も仕事に向かう。



社長になってからこんなすれ違いの毎日だ。
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