見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
その紙を見て、眉間に皺を寄せた。
「訳を、、、聞かせてくれないか?」
低い声の努を真剣に見つめた。
「、、、黙っていて申し訳ありません。実は若い頃に1度、中絶をした経験があります。相手は、、、奥様のいる方でした。その相手の方とつい先日バッタリ再会しました。この、、会社で。暁人さんはそれに気づかれたみたいです。、、、最初から話しておけばこんなことにはならなかったのに、皆様に大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。暁人さんも離婚を望んでおられると思います。立場上、それが出来ないとしても構いません。、、、私はその指示に従います。」
頭を下げ、真実を打ち上げた。
軽蔑されても、
きちんと話をしなければと思った。
会長も寝耳に水だろう。
こんな自分を嫁として迎い入れて可愛がってくれたのにひどい仕打ちだ。