見合い相手は、変貌を遂げた御曹司
その事態に動じて、ホールから飛び出しトイレへと駆け込む。
その後を優子も慌てて追いかける。
トイレの鏡の前に手をついている詩織に声を掛ける。
「、、、もう帰ろう。前田君からは名刺もらったし、やっぱり知り合いが居ないところで相手は探した方がいいみたい。それに、、なんかごめん。私が連れて来たばっかりにこんな、、。」
「ううん、優ちゃんが悪いんじゃない。だからそんな顔しないで?」
覚悟はして居たが、やはりこうなってしまう。
ホールを飛び出して、折角の楽しい雰囲気を壊してしまったのではないだろうか。
心配になるのはそんな事。