見合い相手は、変貌を遂げた御曹司


優子は立ち止まり、溜息をついた。



「相変わらず押し弱すぎっ!もうっ!!!今日仕事終わりに話、聞かせてもらうから。取り敢えず今日は、バンバン私にも仕事回して。、、、、いいね?」


鬼のような形相に、詩織は頷くしかなかった。







その日は比較的に仕事量も少なく、優子が手伝ってくれたお陰で定時から少し過ぎた頃に終わった。

こんなに早くオフィスを出たのは久しぶりで、ロビーには沢山の人がいた。



「ほらほら〜っ!うち行くよ!!!うちでゆっくり話聞かせなさーい!!!」


グイグイと引っ張られロビーを通っていると、玄関先に人が集まり、ざわざわと騒がしい。
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