見合い相手は、変貌を遂げた御曹司


特に、親が離婚して母親方の神崎を継いだ瞬間、置かれる環境が一変した。


急にもてはやされ、特に女性は凄かった。

しかし、自分自身ではなくそのバックに見える神崎を見ているような気がして、好きになれるような女性はいなかった。



見た目や名前ではなく、分け隔てなく優しく接してくれた詩織が忘れられなかった。





同窓会で詩織を一目見た瞬間、あまりの美しさに目がそらせなくなった。

あの頃より、更に磨きがかかった姿にやっぱり彼女しか考えられないと思った。



会場から出ていく詩織の後を追ったが既に姿はなく、幹事に無理やり住所を聞いた。
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