好きになっちゃ、ダメなんだ。
私の友達***雫Side
その日の放課後。
いつもなら学校が終わると寄り道もせずにまっすぐ帰宅する私。
しかし、今日は違う。
一度、家の前まで来ると行く宛もないのに迷わずそこを通り過ぎる。
そして、昨夜のお母さんの言葉を思い出した。
『明日、お母さん遅くなるから。』
確か、帰ってくるのは9時頃だと言っていた。
私はポケットから取り出したスマホの画面に“5:23“と
表示されているのを見てガックリと肩を落とした。