好きになっちゃ、ダメなんだ。

部屋中が一気に緊張した空気に包まれる。




「私、………」




一瞬、言葉につまる。



どうしても、前の学校でのあの子達の会話を思い出してしまう。





『雫さぁ、男が嫌いとか言ってるけどホントな？』



『いや～、嘘でしょ』



『あれじゃない？　"私、か弱いんです"アピール』



『ギャハハハッ、絶対それだよ！超ウケる！』



『マジ、ウザいよね～。そう言うの』



『どうせ、男好きのクセに』



もう、二度とあんな思いはしたくない。