好きになっちゃ、ダメなんだ。

「あ……いや…なんでも、な」



少しでも彼から離れようと、机に手を突いた瞬間




ポトッという音を立てて何かが机から落ちた。



何か、おとした?



床に視線をやると、小さな消しゴムが1つ机の下に転がっていた。



私のものではないのでおそらく一ノ瀬くんのものだろう。



「ご、ごめん……」



そうつぶやくと、私は床へと転がる消しゴムに手を伸ばした。



そして、私がその消しゴムに触れたとき

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