好きになっちゃ、ダメなんだ。
一ノ瀬くんが、ココまでしてくれる理由は自分でも分かっている。



きっと、昨日の美術の時間、私が男嫌いだということを



知ったからだろう。




だけど、さすがにそこまで気を遣わせるワケにもいかない。




「あの……や、やっぱり机くっつけ…」




「大丈夫だよ。俺、ココからでも見えるから。」




「でも」



「無理しなくていいよ?

 さっき机くっつけたとき手、ちょっと震えてたし。」



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