好きになっちゃ、ダメなんだ。
私がそう言うと、彼は「どういたしまして」と
軽く口角をあげ、教室を出ていった。
どこへ行ったんだろうと思いつつ、目線を雅ちゃんへと戻す。
するとなぜか雅ちゃんはニッタリと怪しげに笑みを浮かべた。
「へ~」
「な、なに…?」
今度は一体なに……??
「いやぁ~。別にぃ~。
ちょっと仲がいいなぁ~って思っただけ~」
じゃあ、何でそんなににやついてるの?って
ツッコミたくなったけど、もうすぐ昼休みが終わりそうだったから
聞くのはやめ、残りのお弁当を素早く平らげだのだった。