過去と向き合うという事
玄関のドアを閉められ、途方に暮れた。

しばらくして、ここにいても誰も助けてくれない事が嫌になる程、わかったので、お母さんの妹がいる神奈川県に向かった。

曖昧な記憶の中、叔母の家に向かった。
叔母はコンビニを経営している。

コンビニの中は明るくて涼しい。
中に入った途端、

「ほら、早くこれに着替えて」

叔母に制服を渡された。

「着替えたら店に入ってちょうだい」

事情もわからぬまま、促されるままにレジに立たされ、接客を始めた。
人手が足りなくて困っていたところ、姉であるあたしの母親に、あたしを引き取るように言われたらしい。

「姉さんは昔から勝手なんだから」

ブツブツと言っているところを見ると、どうやらお母さんには頭が上がらないらしい。

「言っておくけど、居候の身なんだから、時給とかないし、下手な働き方だったらご飯もないって思ってね」

叔母はあたしをこき使う気らしい。
女子少年院から出て来た事は知った上で、引き取ってくれたし、あまり文句は言えない。
こうして、あたしは叔母の元に引き取られた。
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