星の降る夜、僕は君に嘘をつく。
心春Side

桐島君はあの告白?から当たり前のようにアプローチしてくる。

私がものを運んでいると、どこからともなく現れて、私の手からものを取って消えていく。

この前は部活の後、スポーツドリンクを渡されたが、流石に椿先輩の時のようには受けとれず、無理を言って返した。

環や棗はすぐに気づいていたが、そのうち学年中で知られるようになった。

それもそのはず。
人気のダンス部のソロ曲に、なぜか選ばれた中2の部員に学年中でも好きな人が多い陸上部のヒーローがアプローチしてるというのは人の野次馬根性をそそるのだろう。


けれど何をされても桐島君を好きになれない。

私が好きなのは…聖也先輩だけ。
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