今の私は一週間前のあなた

「…ドッペルゲンガー…？」

私が呟くと目の前の私は「あはは」と無邪気に笑った

「そんな感じかなぁ。
でも、私と目が合って3日後に死ぬとか、変なジンクスは当てはまらないけどね」


とにかく。
玄関の前で同じ顔の人が話をしているのは色々まずい
誰かに見られでもしたら近所の噂になってしまうかもしれない

本当は危ないのかもしれない…
けど
なんとなく大丈夫な気がして

私は

もう1人の“私”を自室へと引き入れた




まるで自分の部屋のようにもう1人の私は部屋をぐるぐると回る

「あなたにどうしても伝えないといけないことがあってここに来たの。」

もう1人の“私”は座る場所をベットに決めたらしく
ふぅ、と息を吐きながらベットに腰を下ろし言った。


私もそんな目の前の“私”を見ながら地面に正座する

なぜそんなかしこまった様にしたのか

わからないけど…。




それでもなんとなく

そうしないと…と思った




「…」

少しの沈黙に息を飲む
しんと静まり返った部屋が緊張感を漂わせる

しばらくしてもう1人の“私”はゆっくりと口を開いた




「…あなたは一週間後に死にます」