今の私は一週間前のあなた
わーわーと子どもたちの笑い声が絶えない
…私は、こんな場所を知らない
手を引かれるままについていく
〜〜
「…ねぇ、私ジェットコースターとか数年ぶりなんだけど…」
「まあまあ、もう降りれないし!」
ガタンガタンと体が斜めっている私たち
もうすぐ頂上なのだ…
乃々について行けば着いた先は巨大なジェットコースターだった
きっとこの遊園地のメインなのだろう
たくさんの人が嬉々として待ち並んでいた
「これ乗ろう!」
嬉しそうな乃々につられて並び
今に至る。
頂上までやって来た途端にふわりと浮遊感が漂い直感した「落ちる…っ」
誰の叫び声かわからないほどの悲鳴に包まれ
落ちる
落ちる
落ちる…っ!
グワングワンと曲がりくねり
どこが地面かわからない
降りた所で私はガクリとうな垂れた
「楽しかったねぇ!」
ニコニコ笑う乃々に私は何も声が出ない
ベンチに連れられ座るとやっと落ち着いた
「はい、これ」
渡された水を受け取り浴びるように飲む
そして俯いた
「…藍?」
心配された声を聞きながら空を見る
「あははは!」
「…藍…?」
急に笑いがこみ上げて来て我慢ができない
「あははっ…すごい楽しい!」
あんなに叫んだのは初めてかもしれない
澄んだ青空が私たちを見下ろす
「なら良かった!」
嬉しそうな乃々を横目に微笑む
「次行こう、次」
いつの間にか
絶叫マシンを気に入ってしまった私は乃々以上に楽しんでしまっていた