今の私は一週間前のあなた
「あいのちゃん!今日はたのしかったね!」
小さい頃の修也が笑う
「またこようね!」
私もその手をとって笑った
1度目は家族で
2度目はみんなで
3度目となると周りはみんな飽きてしまっていたので私は修也と2人で観覧車に乗っていた
私たちはその頃
観覧車がとても好きで
来る度来るたびに乗ってははしゃぎ、
笑っていた
「あっ!」
突然修也が外を指差した
「なあに?」
ニコニコしながら指さされた方向を見る
目に映ったのは
隣の観覧車だった
夕焼けが周りを包んでいた
それは…
まるで
えいがみたいな
どらまみたいな
きす
…キス
その頃はキスの意味も大切さもわかってなくて
それでも私たちは見惚れていた
憧れ…だった
ありえないほど美しい姿に何も言えなかった
「しゅうやくん。ちゅーだね」
「あいのちゃん。ちゅーだね」
お互いで目を合わせる
修也が興奮して顔が赤いのがわかった
きっと私の顔も赤い
「ちゅーってね。だいすきな人にするんだって」
私が知っている限りの情報を駆使して修也に伝えると
修也は隣の観覧車で行なっているキスを目に焼き付けるように見つめた
だいすき
大好き
頭の中で何度も復唱して
理解しようと必死だった
おかあさんのことは好き
おとうさんも好き
しゅうやくんのママもパパも好き
しゅうやくんも…好き
「あいのちゃん。ぼく、あいのちゃんがすきだよ」
修也は私の手をとって真正面から私を見つめた
「あたしもしゅうやくんすきだよ」
満面の笑顔で見つめ合い
自然と顔が近くなっていく
唇が触れる直前に私はゆっくりと目を閉じた
丁度
頂上に着いて
オレンジ色の光がキラキラと私たちを包む
まるで祝福するかのようだったことを覚えている
「てっぺんでキスしたらずっといっしょなんだって!」
唇が離れた後修也が自慢げに言った
「ほんと?」
ずっといっしょ
その言葉が私はとてもうれしかった
「うん!これからもずっといっしょだよ!」
小指を重ね合い笑い合った記憶
その約束が
果たされることはなかった
修也は先に消えてしまった
私を残して
小さい頃の修也が笑う
「またこようね!」
私もその手をとって笑った
1度目は家族で
2度目はみんなで
3度目となると周りはみんな飽きてしまっていたので私は修也と2人で観覧車に乗っていた
私たちはその頃
観覧車がとても好きで
来る度来るたびに乗ってははしゃぎ、
笑っていた
「あっ!」
突然修也が外を指差した
「なあに?」
ニコニコしながら指さされた方向を見る
目に映ったのは
隣の観覧車だった
夕焼けが周りを包んでいた
それは…
まるで
えいがみたいな
どらまみたいな
きす
…キス
その頃はキスの意味も大切さもわかってなくて
それでも私たちは見惚れていた
憧れ…だった
ありえないほど美しい姿に何も言えなかった
「しゅうやくん。ちゅーだね」
「あいのちゃん。ちゅーだね」
お互いで目を合わせる
修也が興奮して顔が赤いのがわかった
きっと私の顔も赤い
「ちゅーってね。だいすきな人にするんだって」
私が知っている限りの情報を駆使して修也に伝えると
修也は隣の観覧車で行なっているキスを目に焼き付けるように見つめた
だいすき
大好き
頭の中で何度も復唱して
理解しようと必死だった
おかあさんのことは好き
おとうさんも好き
しゅうやくんのママもパパも好き
しゅうやくんも…好き
「あいのちゃん。ぼく、あいのちゃんがすきだよ」
修也は私の手をとって真正面から私を見つめた
「あたしもしゅうやくんすきだよ」
満面の笑顔で見つめ合い
自然と顔が近くなっていく
唇が触れる直前に私はゆっくりと目を閉じた
丁度
頂上に着いて
オレンジ色の光がキラキラと私たちを包む
まるで祝福するかのようだったことを覚えている
「てっぺんでキスしたらずっといっしょなんだって!」
唇が離れた後修也が自慢げに言った
「ほんと?」
ずっといっしょ
その言葉が私はとてもうれしかった
「うん!これからもずっといっしょだよ!」
小指を重ね合い笑い合った記憶
その約束が
果たされることはなかった
修也は先に消えてしまった
私を残して