女ノ敵系男子 黙示録
退屈な授業は俺がそうこうしてる間に終わりの鐘が鳴った

さっさと話を進める。

さて、16:00。下校となる


「ねー、らん。帰り送ってってよー」

音葉か。たく邪魔すんなよ…

「あー、俺のチャリ乗ってってえーから先帰ってろよ」

「えー?また遊び行くの?」

「ヨシとちょっとな」

「…あっそ…」


たく、さっさとどっかいけやブス笑


その様子を見ていた我が盟友

「ひっで笑 お前冷たいなーw」

「あ?今から大事な任務が我々にはあるだろうが笑」

「ですな笑 隊長笑」


俺らはそう遠くない駅まで2人でニヤつきながら歩いてく



「なあらん。おめー、マミちゃん行くんやろ?」

「まあな」

「ずりい!おれもマミちゃんがいいわ!」

「だーめwあれはおれの穴w終わった後ならいいよ笑」

「くっそーw先越されたか…てかその友達って誰くんの?」

「知らない。」

「え…?大丈夫なん…?」

「だ、大丈夫、大丈夫〜 可愛いていってたよ(嘘)」

「ほんとかあ〜?この前の奴はクソデブだったんだけどw」

「まあまあ、んなことより早く行こうぜ!
姫様を待たせては騎士失格だからな」

「あっ?なんかごまかしたな?」

「ってかおめーなにカッコつけてんだよw俺にもその香水ちょっと貸せってw」

「だーうるせ!これは勝負香水なんだよ!てか男2人から同じ香水の匂いしたらそれはそれでキモいだろ!!」

「そ、それもそうか。わかった」

「しゃ、臭いって言われてフラれろや!」

我が友よ。うまく話を逸らされたことに気付け…笑


そんな事してるうちに駅にはすぐ着いた

んーこのオンナを待ってる時間。たまらん。
ドキドキというか…なんというか…
嫌いじゃない。


そして刻限の17:00少し遅れて女たちが姿を現わす


「あ!蘭丸くーん!」

マミだ。
ちょっと化粧は濃いが確かに可愛い。

友が小声で俺に耳打ちする

(めっちゃ可愛いじゃん!?やべ、ティンこ立ってきたw)

無理もない
確かにマミは可愛い。


「うーい。マミおひさ。文化祭ぶりやな」

「うん!2ヶ月ぶり〜」

会うのは2回目だってのにこいつは本当に馴れ馴れしい。


「どーもーヨシツネでーす!」

「ヨシツネ!?すごい名前!かっこいいですね♪」

「そお?wよろしく〜マミちゃん♪」

「なんで私の名前知ってるんですかー?」

「えーだってマミちゃん可愛いって有名だよ♪」

「そんな事ないですよー!うちブスだよー」

あー出た出たw私ブス笑笑
もういいからそれ٩( ᐛ )و

「あれ?マミ もう1人は?」

「あーいやーもう1人さー。来れなくなっちゃってさ〜 違う人連れてきたんだけどサー、うちあんまり仲良くないんだよねー」

おうおう、仲良くない奴と一緒に来るとかどれだけ自分をを演出したいんや


ヨシが割って入る

「えー?気不味くね?それー?」

「そーなんですよー。まあ無理やり連れてきたんですけどー、そこのコンビニでトイレって言ってでてこないのー。ちょっと呼んでくる!」


マミはコンビニに駆けていった


「まー、なんだ。ラン。俺らもジュースでも買うか?」

「そだな。」

「俺コーヒーな。」

「はあ?なんで奢り!?」

「今日誘ってあげたの誰だっけ?」

「ウィッス!コーヒーっすねwいつものでいっすか?アニキw」

「うむ。くるしゅうない。」


「ところでさー、もう1人は可愛いんかな?」

「分からん。こればっかりは見て見ないと」


俺たちもマミの後を追いコンビニへと駆け込む

飲み物を買って男2人は待つ。
しばらくすると女達が戻ってきた


「ごっめーん!らんくんお待たせー」


その時、俺には薄汚い売女の声は届いていなかった

そう マミが連れてきたもう1人の女


この女の顔をまじまじと見てしまっていた



その女は涼しげに顔を上げた



目が合う



ん…可愛いな。



長い艶のある黒髪

媚びてない切れ長でしっかりとした目

子気味よい通った鼻筋

控えめでお淑やかだが艶もある唇

華奢だが女という主張が強めな発育…笑のいいスタイル…



強い…笑



清楚を体現したような…大和撫子的な可憐さを感じる





「おーい?らんくん?」


「…あ、うん…」


俺はその女の目が離せなかった


完全に引き込まれてた

すごい引力だ


女は薄い唇を開いく


「翔子です…よろしくお願いします…」


「ちょ、あんたのせいでらんくん達待たせてんだからねー!?誤ってよ!!」

「…ごめんなさい」


「全然大丈夫だよー!!!女の子を待つのは男の使命みたいなもんだから♪」

…ヨシは目を輝かせてる
彼のお眼鏡には叶ったようだ

勿論、俺の目からも文句無しとの判断が下される


「本当に悪いと思ってんの?」

「はい、ごめんなさい…マミさん…」


黙れクソ女…翔子の言葉が聞こえないじゃないか!?


「まあまあ!んじゃー、カラオケでも行かない?」

「いいですねー!らんくんいこーよ!カラオケ!」


「…翔子ちゃん?だっけ。カラオケ行く?」


「…はい。」



この反応は…あまりよろしくないな…
怯えを感じる。
男に慣れてない…?のか?


俺らはカラオケへと歩み始めた




道中ヨシはその興奮を抑えきれずにいた

「なあラン、やばくね?w」

「ああ…やばいな」

「マミちゃんもいいけど翔子ちゃんもいいよなw」

「うん。いいな」

翔子か…こんな可愛い子いたんだな…
俺の可愛い子リストの上位に速攻で追加した


…ヨシの言う通り、確かにやばい
俺は女遊びはするが女に本気になることは絶対ない

絶対だ。


それが俺ルールなのだ


だが今回はその限りではなくなりそうだ



やりようのない、説明のしようのない感覚に打ちひしがれる





これが俗に言う一目惚れ、というやつか



俺は完全に翔子に一目惚れしてしまったと思う


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