女ノ敵系男子 黙示録
そんなこんなで翔子の反応があまり得られず俺達は困り果てた。
まあ…唯一すこし反応してくれたのは
○ンオクのWherever you areという歌
この歌は全体的に英語が多く、その発音と音域の高さで難易度はかなり高い…
相当気に入られてる女相手か、歌手並みの歌唱力+英語の発音力がないと心に響かない…
だが俺もこのままでは引けない…との事だったのでこの歌を歌うことに
「…英語の発音…上手ですね…」
彼女の反応はそれだけであった…。
そして2時間がたった頃、
翔子はふと席を立つ
「すみません…私、今日は帰ります…」
「えっ!?」
驚くヨシ
「では…」
一方的に立ち去ってしまう翔子
ヨシはショックで固まっている
俺もショックだった
百戦錬磨でこのカラオケで女を落とし続けていた俺達がこうもアッサリ何も進展せず"お目当"が帰ると言うのだ…
煮え切らない思いが胸を刺す
「えーどうすんのー?まだ時間あるよー?」
「ちょっと待ってて。翔子ちゃん送ってくる」
「えっ?」
俺はいてもたっても居れず、その場を置き去りにして彼女の背中を追いかけた
翔子は自分の分の料金をカウンターで支払いをしていた
が、それも早々に終えて店の外へと出ようとしていた
「翔子ちゃん!」
彼女は静かに振り返る。
外はすっかり暗くなっておりすこし肌寒さを感じた
「…何ですか?」
「あっ…いや…帰っちゃうの?」
「はい。」
「ごめん、楽しくなかった?」
「いえ…」
「そっか。あ、料金俺らがだすからさ、これ、」
男は甲斐性を見せねばならない
というか今回は嫌嫌そうな彼女にお代を出させるのが気不味かった。
「いえ。いいです」
この子は愛想がない。
こりゃ同性から嫌われるタイプだな…
まあでも俺は引き下がらない
男とは引いてはならない時がある
今だ。
「いや、もともとそういう程だったからね。遠慮しないで。」
するとタクシーがサッと目の前に来た
おお…タクシーで帰宅か。翔子ってお金持ち…?
「いえ、私だけ払わないのは申し訳ないので…」
タクシーか。ならその分も突っ込んどこう
俺は咄嗟ながら良き?機転を効かせる
彼女は開かれたドアに乗り込もうとする
「じゃあさ、また…今度何かお返しちょうだいよ。それまでとっといて。」
俺はすんでんのところで彼女の胸ポケットにユキチサンを2枚突っ込む。
翔子はあっ という顔をして何か言いたげだったが運転手がドアを閉じてしまった
俺は一歩引いて翔子に手を振る
「またね」
車は彼女を乗せて走り出した
ん?
タクシー代とカラオケ代で2万は高杉だと?
これだから諸君は…
これは愛の試練だよ
なぜ多めに渡したかって?
それはもちろん見栄だ。
まあそれだけでもない
普通の良識ある女なら2万は多すぎて申し訳ないと思う
そして俺が釘を刺したように"お返し"をする。
これをしない女ならばその程度の女と思って手切れ金と思えばいい
これは翔子との縁を確かめる為の投資金だ。惜しくはないのだ。
これで何か"お返し"があればまた会う口実もできる
俺は一旦は終わりかけた翔子との未来に投資した
…
とまあ…咄嗟とはいえ我ながらいい判断だったな…
だが財布がピンチになった…
男は辛いよ…
部屋に戻る
「あ、らんくん遅いー!」
「ん、ついでにトイレ行ってたわ」
「そう?」
俺は真顔で嘘をつく
「あいつ愛想悪くない?」
「んーまあ…」
「ごめんね?普段あいつとあんま喋んないけどさー、たまたまもう学校に残ってなくてさー あいつクラスでもあんな感じだし笑友達いないし笑」
おっと翔子の悪口はそこまでだ
「大人しい子だったね」
「…どーする?…もー帰っちゃう?なんかシラケちゃったねー…」
ヨシに至っては生気を感じられない
「そうだな…帰るか…」
この空間にはもう用はない
主役が帰ってしまったのだから。
俺達はダラダラと部屋を出る
…
「じゃー、ヨシ、俺マミ送って帰るわ」
「あー…またLIMEするわ…」
いや落ち込みすぎじゃね?
「おう…んじゃ。」
「じゃーねー!ヨシくん!」
ヨシはおぼつかない足取りで帰路につく
大丈夫かよほんと…
…
といっても俺も今回は失敗だったな…
あんなにつまんなそうな顔をされたらこっちも悔しい…
女は敏感だ
そういう俺のちょっとした仕草をマミでさえ逃さない
「ねえ…らんくん」
「なに?」
「あの女…最後なんか話したの?」
「いや特に…なにも」
「ほんと?…」
「うん。ほんと…」
「じゃあいいや…ところでさー…うちまだ帰りたくないなー。」
まあ…唯一すこし反応してくれたのは
○ンオクのWherever you areという歌
この歌は全体的に英語が多く、その発音と音域の高さで難易度はかなり高い…
相当気に入られてる女相手か、歌手並みの歌唱力+英語の発音力がないと心に響かない…
だが俺もこのままでは引けない…との事だったのでこの歌を歌うことに
「…英語の発音…上手ですね…」
彼女の反応はそれだけであった…。
そして2時間がたった頃、
翔子はふと席を立つ
「すみません…私、今日は帰ります…」
「えっ!?」
驚くヨシ
「では…」
一方的に立ち去ってしまう翔子
ヨシはショックで固まっている
俺もショックだった
百戦錬磨でこのカラオケで女を落とし続けていた俺達がこうもアッサリ何も進展せず"お目当"が帰ると言うのだ…
煮え切らない思いが胸を刺す
「えーどうすんのー?まだ時間あるよー?」
「ちょっと待ってて。翔子ちゃん送ってくる」
「えっ?」
俺はいてもたっても居れず、その場を置き去りにして彼女の背中を追いかけた
翔子は自分の分の料金をカウンターで支払いをしていた
が、それも早々に終えて店の外へと出ようとしていた
「翔子ちゃん!」
彼女は静かに振り返る。
外はすっかり暗くなっておりすこし肌寒さを感じた
「…何ですか?」
「あっ…いや…帰っちゃうの?」
「はい。」
「ごめん、楽しくなかった?」
「いえ…」
「そっか。あ、料金俺らがだすからさ、これ、」
男は甲斐性を見せねばならない
というか今回は嫌嫌そうな彼女にお代を出させるのが気不味かった。
「いえ。いいです」
この子は愛想がない。
こりゃ同性から嫌われるタイプだな…
まあでも俺は引き下がらない
男とは引いてはならない時がある
今だ。
「いや、もともとそういう程だったからね。遠慮しないで。」
するとタクシーがサッと目の前に来た
おお…タクシーで帰宅か。翔子ってお金持ち…?
「いえ、私だけ払わないのは申し訳ないので…」
タクシーか。ならその分も突っ込んどこう
俺は咄嗟ながら良き?機転を効かせる
彼女は開かれたドアに乗り込もうとする
「じゃあさ、また…今度何かお返しちょうだいよ。それまでとっといて。」
俺はすんでんのところで彼女の胸ポケットにユキチサンを2枚突っ込む。
翔子はあっ という顔をして何か言いたげだったが運転手がドアを閉じてしまった
俺は一歩引いて翔子に手を振る
「またね」
車は彼女を乗せて走り出した
ん?
タクシー代とカラオケ代で2万は高杉だと?
これだから諸君は…
これは愛の試練だよ
なぜ多めに渡したかって?
それはもちろん見栄だ。
まあそれだけでもない
普通の良識ある女なら2万は多すぎて申し訳ないと思う
そして俺が釘を刺したように"お返し"をする。
これをしない女ならばその程度の女と思って手切れ金と思えばいい
これは翔子との縁を確かめる為の投資金だ。惜しくはないのだ。
これで何か"お返し"があればまた会う口実もできる
俺は一旦は終わりかけた翔子との未来に投資した
…
とまあ…咄嗟とはいえ我ながらいい判断だったな…
だが財布がピンチになった…
男は辛いよ…
部屋に戻る
「あ、らんくん遅いー!」
「ん、ついでにトイレ行ってたわ」
「そう?」
俺は真顔で嘘をつく
「あいつ愛想悪くない?」
「んーまあ…」
「ごめんね?普段あいつとあんま喋んないけどさー、たまたまもう学校に残ってなくてさー あいつクラスでもあんな感じだし笑友達いないし笑」
おっと翔子の悪口はそこまでだ
「大人しい子だったね」
「…どーする?…もー帰っちゃう?なんかシラケちゃったねー…」
ヨシに至っては生気を感じられない
「そうだな…帰るか…」
この空間にはもう用はない
主役が帰ってしまったのだから。
俺達はダラダラと部屋を出る
…
「じゃー、ヨシ、俺マミ送って帰るわ」
「あー…またLIMEするわ…」
いや落ち込みすぎじゃね?
「おう…んじゃ。」
「じゃーねー!ヨシくん!」
ヨシはおぼつかない足取りで帰路につく
大丈夫かよほんと…
…
といっても俺も今回は失敗だったな…
あんなにつまんなそうな顔をされたらこっちも悔しい…
女は敏感だ
そういう俺のちょっとした仕草をマミでさえ逃さない
「ねえ…らんくん」
「なに?」
「あの女…最後なんか話したの?」
「いや特に…なにも」
「ほんと?…」
「うん。ほんと…」
「じゃあいいや…ところでさー…うちまだ帰りたくないなー。」