リンカーンはアメリカンコーヒーを三杯飲む。
さて、教室に戻らないとして、どこに行こうか。
一番に浮かんだのは、保健室という選択肢。
「保健室に行ってました。」
という言い訳なら、先生も怒りはしないだろう。
そのまま、体温計を服の袖でこすって、38、5℃くらいにして、仮病で早退してしまってもいい。
でも、家に帰ったからといって何がある? 何もない。退屈に時間が流れていくだけで、学校にいるほうがまだ人間としての尊厳を保てるような気もする。
大袈裟だろうか。それとも変に真面目になっているのだろうか。
義務教育が変に真面目な人間を量産してしまっているんじゃないかとふと思った。だから、日本人は命を削って仕事をする。オリンピックの入場行進も世界一堅い。
全部、義務教育のせいだ。