桃色吐息
4
一人でビトの住むマンションまで向かう。
いつも行っている所だからなれたものだけど、こんなに遅い時間に行ったのは、子供のとき以来かも?
入り口でインターフォンを押すと、ビトがすぐ対応してくれて、セキュリティの厳しい入り口もすぐに入れる。
最上階まで上り、彼の住む部屋まで向かうと、ドアの前ですぐビトが待っていてくれた。
「いらっしゃい、きてくれてありがとう、ゴメンネこんな遅くに。」
そしてビトは、優しく玄関でハグをしてくれて、リビングに招き入れてくれる。
「なにかあった?」
こんなことは初めてで、ちょっと戸惑っていた。
何時もここに来るときは、ちゃんと事前に約束してきていたから。
「今日はパパもママも仕事で帰ってこないから、急に桃ちゃんに会いたくなっちゃって。」
ビトはそんな風に言って、私の顔をチラッと見て、ちょっと頬を赤らめた。
そういうところは、昔っから変わらないなって思う、いつまでも新鮮に私を愛してくれているって思う。必要にされているんだなって実感する。
「何か作ろうか?おなか空いてない?」
勝手知ったるキッチンに向かおうとすると、もう食事してきたからと、そのまま私をリビングのソファーに座らせてくれて、お茶の用意をいそいそとしてくれていた。
「さっきまでエイジと一緒に居たんだよ、ちょっと食べてきたから大丈夫。」
え?
いきなりエイジ君の名前を出されて、なんだか胸が痛くなった。
別にたまにメールをしているだけなのに、なんだか少しの罪悪感があったから。
「何はなしてたの?」
そんな風にきくと、秘密だよなんていって教えてくれなかった。
「ねえ、たまには一緒に映画でも見ない?」
そういってビトが出してきたのは、昔のラブコメディ映画だった。
ラブアクチュアリー
イギリスのオムニバス映画だ。
色々な愛の形、それは男女のものだけではなくて、友情であったり、親子の絆であったり、うまくいかないことや、偶然がかななってハッピーエンドになったり、言葉が通じなくても通じ合うモノがあったり・・・
ビトは私の肩を抱きながら、映画のワンシーンに合わせてAll You Need Is Loveを歌う。
それが、彼のお母さんであるBabyさんの歌声に似て、とても素敵だった。
愛こそすべて・・・
私たちのそれは、どうなんだろうか?
いつも行っている所だからなれたものだけど、こんなに遅い時間に行ったのは、子供のとき以来かも?
入り口でインターフォンを押すと、ビトがすぐ対応してくれて、セキュリティの厳しい入り口もすぐに入れる。
最上階まで上り、彼の住む部屋まで向かうと、ドアの前ですぐビトが待っていてくれた。
「いらっしゃい、きてくれてありがとう、ゴメンネこんな遅くに。」
そしてビトは、優しく玄関でハグをしてくれて、リビングに招き入れてくれる。
「なにかあった?」
こんなことは初めてで、ちょっと戸惑っていた。
何時もここに来るときは、ちゃんと事前に約束してきていたから。
「今日はパパもママも仕事で帰ってこないから、急に桃ちゃんに会いたくなっちゃって。」
ビトはそんな風に言って、私の顔をチラッと見て、ちょっと頬を赤らめた。
そういうところは、昔っから変わらないなって思う、いつまでも新鮮に私を愛してくれているって思う。必要にされているんだなって実感する。
「何か作ろうか?おなか空いてない?」
勝手知ったるキッチンに向かおうとすると、もう食事してきたからと、そのまま私をリビングのソファーに座らせてくれて、お茶の用意をいそいそとしてくれていた。
「さっきまでエイジと一緒に居たんだよ、ちょっと食べてきたから大丈夫。」
え?
いきなりエイジ君の名前を出されて、なんだか胸が痛くなった。
別にたまにメールをしているだけなのに、なんだか少しの罪悪感があったから。
「何はなしてたの?」
そんな風にきくと、秘密だよなんていって教えてくれなかった。
「ねえ、たまには一緒に映画でも見ない?」
そういってビトが出してきたのは、昔のラブコメディ映画だった。
ラブアクチュアリー
イギリスのオムニバス映画だ。
色々な愛の形、それは男女のものだけではなくて、友情であったり、親子の絆であったり、うまくいかないことや、偶然がかななってハッピーエンドになったり、言葉が通じなくても通じ合うモノがあったり・・・
ビトは私の肩を抱きながら、映画のワンシーンに合わせてAll You Need Is Loveを歌う。
それが、彼のお母さんであるBabyさんの歌声に似て、とても素敵だった。
愛こそすべて・・・
私たちのそれは、どうなんだろうか?