桃色吐息
ビトが早々と仕事に行くというので、私はもう昼前にはうちに帰っていた。

帰ってすぐにエイジ君にメールを送ると、すぐに一緒にいってくれると返事が戻ってきた。



蓮が今起きたみたいな寝ぼけた顔をして、お母さんの朝ごはんを今頃食べている。



私も隣に座って、ちょっと早いお昼をとることにした。




「ビトが今日ショーに出るんだって。久々に招待してもらっちゃった。」

そんな風に話すと、なんだかごきげんだねって蓮に言われる。

昨晩あんなことがあったからなのか、これからエイジ君と一緒にショーに行くからなのか、いつもよりなんだか楽しみなのが正直な気持ち。

どこでやるのって聞かれて原宿だよって答える。


「あ、そうそう、エイジ君もきてくれるって。
なんか彼の好きなブランドみたいだから、一緒にくればってビトに言われたんだ。」



食事を済ませて後片付けをすると、私は二階にあがって、ゆっくりとお風呂に入ってから、ちょっとだけ化粧もしてお気に入りのワンピースに着替えた。
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