桃色吐息
「私のことなんて、どうでもいいじゃない。
エイジ君はどうなのよ、こんな風に私と会ってていいの?
誰かに勘違いされちゃったりしちゃうんじゃない。」


「そんなヤツいねーもん。」

さりげなくリンダさんって人のことをきこうと思ったのに、普通に何も話してくれない。


「だって、エイジ君だってもてるでしょう?
この前のキスマークだってそうじゃない。」


よっぽど好きでなければ、あんな痕なんて残さないはずだって、私にだってわかるもの。


「じゃあどんな人が好きなの?」

そんな風に聞いても、エイジ君は何も答えてくれはしなかった。




「好きなタイプの人ぐらい、教えてくれたっていいじゃん…」

私はもうあきらめて、小さな声でそうきくと、ちょっと悩んだようにやっと答えてくれる。






「そうだな…
好きなものに、まっすぐ正直に生きてる女が好きかも。」



なんだか漠然としてるなあ・・・


「そうなんだ。」

私はもうそれ以上は言えずに、黙ってシフォンケーキを食べていた。





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