桃色吐息
足取りも重く、私は二階の蓮の部屋に向かう。
蓮は冷房が嫌いだから、いつも夏はドアが開けっ放し、スイカ持って来たよっていいながら部屋に入ると、私は暑い部屋の窓を締め切って冷房を付けてあげた。
「勝手につけるなよ!」
蓮はそういって怒るけど、「だって暑いじゃない!」って言い返して、エイジ君に同意を求める。
「確かに暑いよな・・・」
私たちの痴話げんかを、彼は笑ってみていた。
「なんかいいな、兄妹ってな。」
エイジ君はちょっとうらやましそうにそういうと、持ってきたスイカを蓮と仲良く食べ始めた。
私も一緒に、そこでひとつもらうと、甘くてよく冷えていて、まだ冷房の効いていないこの部屋にぴったりの清々しい味がした。
ずっと蓮のPCからは、ハイスタが”サマーオブラブ!”と叫んでいた。
そうだ、私たちの夏は、これからなんだなあってぼんやりと感じていた。
まだ見ぬ相手を想像して、くよくよしてても仕方ないじゃない。
蓮は冷房が嫌いだから、いつも夏はドアが開けっ放し、スイカ持って来たよっていいながら部屋に入ると、私は暑い部屋の窓を締め切って冷房を付けてあげた。
「勝手につけるなよ!」
蓮はそういって怒るけど、「だって暑いじゃない!」って言い返して、エイジ君に同意を求める。
「確かに暑いよな・・・」
私たちの痴話げんかを、彼は笑ってみていた。
「なんかいいな、兄妹ってな。」
エイジ君はちょっとうらやましそうにそういうと、持ってきたスイカを蓮と仲良く食べ始めた。
私も一緒に、そこでひとつもらうと、甘くてよく冷えていて、まだ冷房の効いていないこの部屋にぴったりの清々しい味がした。
ずっと蓮のPCからは、ハイスタが”サマーオブラブ!”と叫んでいた。
そうだ、私たちの夏は、これからなんだなあってぼんやりと感じていた。
まだ見ぬ相手を想像して、くよくよしてても仕方ないじゃない。