桃色吐息
私はそのまま、玄関を入ったすぐ隣のエイジ君の部屋に連れていかれて、いつの間にかベットで抱き合っていた。

エイジ君がTシャツを脱ぎ捨てると、ごつごつした上半身が露になって、なんだかそれがとてもカッコよくて見惚れる・・・

私のブラウスもスカートも、自然とはだけていく・・・


彼は何も話さなかった。


聞こえるのはお互いの吐息と、静かな雫の音・・・



こういう時って、色々言葉で煽られるのかなと思っていたけれど、何も言わなくてもいいんだと、なんだか本能でわかった。

エイジ君が触れてくれるところすべてが、気持ちよくて、ずっとされるがままになっていた。



彼の背中に触れると、しっとり汗ばんでいる。



どれぐらいそうしていただろうか、ずっと夢中になって、ずっとずっと重なり合っていたくて、


でももっともっとチカヅキタイ・・・


「オネガイ」

無意識にそれだけ口に出すと、彼ははちょっと待っててといって一瞬だけベットから離れる。

どこからか避妊具を取り出して、あっという間に装着している。
勢いでこうなった気もしていたけれども、ちゃんとしてるんだなあとぼんやりと思った。

「痛かったら言えよ・・・」


そう言うか言わないかの一瞬の間に、私たちは一緒になっていた。



それは、痛みなんか何にもなくて、お腹の中で彼がいっぱいになっているのが、ただただきつくて、それがなんだかたまらなく嬉しくて・・・


「桃、綺麗だ・・・」


そう彼はつぶやいたとたん、夢のようなひと時はいつの間にか終わっていた。







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