桃色吐息
すっかり食事も済んで、食後の後片付けもエイジ君が手伝ってくれたあと、、お茶でも飲んでまったりしていた。

ホントはエイジ君と二人で、自分の部屋にいってしまいたいんだけど、この状態だと行くにいけずにどうしようかと悩んでいた。


お父さんは普通にゲームを再開しているので、エイジ君はずっとそれを眺めている。


これじゃ、お父さんの後輩の人が遊びに来てる時と同じじゃないの・・・


「お前はゲームやらないの?」

エイジ君にそんなことを聞いている。

「やらないっすねえ・・・」

ゲームの内容とかを色々聞きながら、エイジ君は何気にお父さんと調子よく話していた。

「いまどき珍しいな、やらないなんて。」

「他にやりたいこといっぱいあるんで。」


何気に仲良くなってない?
なんか放って置かれてちょっと不満だ。


「かずなりさんって楽器とかやるんですよね、あの部屋前に見せてもらったんですけど。」

「なに、お前もギターとかやってるの?」

「いや、俺は聞く専門で・・・親父もボーカルだから、楽器とかうちになかったし。」

「へえ、親父さんバンドやってんだ、スゲーな。有名なの?」

「インディーズじゃ有名ですね、雷神ってハードコアバンドっす。」

「ああ、知ってる・・・」


え、何でお父さん知ってるだろう・・・ そっち系聞かないよね?


「何で知ってるの?お父さんメジャーなバンドしか聞かないじゃない。」

「ダイスケさんから聞いたことある。」


ああ、あの人のことだ。何だか色々なところで、繋がっていくもんだんだな・・・


「そういえば、雷雨の影響を受けて雷神ってバンド名にしたって言ってた気がするな。」


エイジ君もぼんやりと思い出しながらそんなこと言っていた。

なんだ、お父さんと思ったよりは深刻な確執があるわけじゃないのかなって、ちょっと安心する。

やっぱり、お父さんの言うとおり、反抗期なだけなのかなあ?

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