桃色吐息
アキラ君は、その人の事が好きなんだな…
だから色々気になってここに来ちゃったのかな?
「あんた有名人だから気を付けろよ。原宿なんかビトのファンがうようよいるし、まだ付き合ってるって思ってる奴や、逆にビトをふった女って恨んでる奴もいるから。」
久しぶりにそういうことを言われて、ちょっと前の事を思い出してしまって、少し気持ちが落ち込んでくる。
「今は俺がいるから大丈夫だよ。」
エイジ君がそうはっきり答えてくれた。
「まあでも、その髪型なら気付かれないかもな。黒髪ロングって思われてるから。
今は普通にパンクスっぽく見えるし。」
なんだか気まずい雰囲気になってしまったけれども、アキラ君はずっと穏やかに話すのでエイジ君も普通の感じに戻っていた。
「何か色々ゴメン。でもここの服カッコいいって思ったのはホントだから、また来ます。」
最後にアキラ君はそう言うと、エイジくんたちも丁寧に「ありがとうございました」といつもの接客態度に戻って、ドアを開けて彼を送り出してあげていた。
「珍しいな、エイジがあんなマジで喧嘩売ってんの。」
岩渕さんがエイジ君の肩を叩くと彼はすいませんでしたなんて謝ってる。
「もう時間過ぎてるし、上がっていいぞ。」
そう言われて、私たちも一緒に帰ることにした。
「何か、なにも買わなくてゴメンね。」
カオリさんが邪魔だったんじゃないかとしきりに謝っている。
「別にいいよあそこの物高いし、桃連れてきてくれたから許す。」
冗談混じりにそんなことをいうから、なんか偉そうだよって私も笑って言った。
表参道のラフォーレ前の交差点で立ち止まると、ナホさんは千代田線で帰るからとそこで別れる。
「あ、私もラフォーレに用事があるから、じゃあね!」
カオリさんは気を使ってくれたのかな? そう言ってさっさとラフォーレに入っていってしまった。
私にとっては鬼門になってしまったな…
久しぶりにこの道を歩いている。
今朝も一緒にいたはずなのに、なんだか久しぶりに二人っきりになった気分だ。
だから色々気になってここに来ちゃったのかな?
「あんた有名人だから気を付けろよ。原宿なんかビトのファンがうようよいるし、まだ付き合ってるって思ってる奴や、逆にビトをふった女って恨んでる奴もいるから。」
久しぶりにそういうことを言われて、ちょっと前の事を思い出してしまって、少し気持ちが落ち込んでくる。
「今は俺がいるから大丈夫だよ。」
エイジ君がそうはっきり答えてくれた。
「まあでも、その髪型なら気付かれないかもな。黒髪ロングって思われてるから。
今は普通にパンクスっぽく見えるし。」
なんだか気まずい雰囲気になってしまったけれども、アキラ君はずっと穏やかに話すのでエイジ君も普通の感じに戻っていた。
「何か色々ゴメン。でもここの服カッコいいって思ったのはホントだから、また来ます。」
最後にアキラ君はそう言うと、エイジくんたちも丁寧に「ありがとうございました」といつもの接客態度に戻って、ドアを開けて彼を送り出してあげていた。
「珍しいな、エイジがあんなマジで喧嘩売ってんの。」
岩渕さんがエイジ君の肩を叩くと彼はすいませんでしたなんて謝ってる。
「もう時間過ぎてるし、上がっていいぞ。」
そう言われて、私たちも一緒に帰ることにした。
「何か、なにも買わなくてゴメンね。」
カオリさんが邪魔だったんじゃないかとしきりに謝っている。
「別にいいよあそこの物高いし、桃連れてきてくれたから許す。」
冗談混じりにそんなことをいうから、なんか偉そうだよって私も笑って言った。
表参道のラフォーレ前の交差点で立ち止まると、ナホさんは千代田線で帰るからとそこで別れる。
「あ、私もラフォーレに用事があるから、じゃあね!」
カオリさんは気を使ってくれたのかな? そう言ってさっさとラフォーレに入っていってしまった。
私にとっては鬼門になってしまったな…
久しぶりにこの道を歩いている。
今朝も一緒にいたはずなのに、なんだか久しぶりに二人っきりになった気分だ。