兎並学園～私達姉妹の物語～

第八話††春休み

短い春休み中私達は
涼音や笠巻君、
時は遊馬先生も一緒に出掛けた。

私達の両親は相変わらずだ。

他人《ひと》と違う私達。

“個性”となんなんだろと思う。

私も茜も小さい頃から
そういうものを見る
能力《ちから》があって
それが“当たり前”だった。

“常識”とは? “普通”とは?

現に、“天使”や“悪魔”、
“猫又”に“妖狐”

人に紛れて生活している
妖《あやかし》は沢山いるし
そのままの姿の妖《あやかし》もいる。

いい妖もよくない妖もいる。

だけど学園にいるのは皆いい妖だ。

猫又の三年生だけは関わりがないから
どんな人か知らないけど変な噂は聞かない。