この世界で
「あ、あたし忘れ物したっ!」


…え

椎歌は、そう言って走っていった。
その場に残ったのは、うちと男子だけに
なってしまった。


「…すいません」


しかたなく謝るうちに、男子は
軽く会釈をした。


「つーか、これ何? お前の?」


「え、違うっ」



男子は、靴下とうちを交互に見た。


最悪や… 椎歌、後で絶対殺すっ!
本間にありえへんっ


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