でこぱち姫とぽっちゃり王子

…ドスドスドス!

「ちょっと!愛空に依桜!!
さっきのことだけどさ!」

言ってやろうじゃあないか!
ん?
なんか言ってるな?


「音葉!後ろ!!」



ボスっ!


すごく鈍い音を出し、
同時に足元にサッカーボールが転がった。


女子がキャーって叫ぶ声や
先生が大丈夫かって言っている声。

なんだか、違う世界にいるみたい。
みんなの足元が見えるし、
それにフワフワする。



みんなの声が遠くなっていく。




私の記憶はそこで途切れた。



ーーーー・・・

んー…。
なんだろう。

いい匂いがする。

甘くて、いつまでも嗅いでられる匂いだ。
天国なのかな。

ぼやけて前がよく見えない。


真っ白な世界が見える。
本当に天国なのかもしれない。

あ、天使みたいな女の子がいる。

これは、間違えないな。
< 11 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop