でこぱち姫とぽっちゃり王子
「まーまー、皇太くんも悪気があって
言ったわけじゃないんだし。」
「許してあげよーよ、音葉?」
んー…
確かに、私も悪かった。
言いすぎたとは思ってるし…。
よし!
今回のこと許さないかぎりは、
前には進まないからな!!
「…分かった。
許すよ、ふたりがそこまで言うなら。」
「「お、音葉が、成長した!」」
そんな声合わさんでも。
とりあえず、話すことから…!
ーー・・・
キーンコーンカーンコーン
…「今日はここまでだ、終わるぞ。」
起立、礼。
ーー
はー、なんかやけに緊張するな。
すーはー…。
「あのk」
[1-Aの野々さん、至急職員室まで。]
おいおいおい、呼び出しかよ!?
やっと終わって、皇太くんと話そうとおもったのに。
呼び出しとか、最悪すぎる。
ーーー・・・
…え?
「よし、音葉。この資料100部コピー
してきてくれ。」
「ん?先生よく聞こえませんでしたけど…。
まさか、100部コピーとか…。」
「よく聞こえてるじゃないか。
1人でできんならほかを誘え。
任せたぞ、日直。」
あぁー…。
日直だったんだったー。
だとしても、これは無理だってー。
待って!
授業まで、5分じゃん…
これ間に合うのか??
ーー・・・
えとえとー…。
コピー室は3階で、音楽室の隣か。
急がないと…!!
ドンっ
「え。」
目の前に紙が降ってくるのと同時に、
体が傾いていったのが分かる。
下向いた一瞬に、非常口の扉にぶつかった。
なんて馬鹿なんだ。
私は1人で何をしてるんだ。
この3階はあまり使われない。
ってことは、誰もいない。
つまり、私は、
このまま落下ーー・・・。
「つんだ」とはきっとこのことを言うんだ。