でこぱち姫とぽっちゃり王子


「…音葉!さっきから話聞いてる?」

「っえ!?な、なんだっけ?」

「ほら、 文化祭 近いねって話。」



文化祭。

文化祭といえば、イベントじゃないか!?
いい時にいい情報が舞い降りた!
ありがとう、神様。


音葉、いい子にしていて良かったなと
今更ながら感じました。


ーー・・・

ねぇ、
出し物って言ったらたこ焼きとか
焼きそばとかじゃなかったっけ?


そ、それが
演劇だって…?


「まーまー、落ち着け。
ちなみに演劇の内容は決めている。」



……


「「「「白雪姫!?」」」」


「そうだ!
ちょうど俺の子供が白雪姫が好きで、
まー、劇の方が思い出残るだろう?」

先生…。
適当すぎます。

みんなの顔を見てください。

「ちょっとぉー、私絶対屋台だわ。」

「俺もー。演技とか無理だし。」

ほらほら、始まった。
こうなったら、みんな屋台だよー、先生ー。

「文句はなしだ!
とりあえず、役を決める!
くじで決めれば公平だろ!!」

ーー・・・

ねぇ。

これは、

これは、

「…なんなん。」

「「…白雪姫って…
ぎゃははははははは!!」」

「そんな笑わなくてもよくない!?」

なんで、私が、
白雪姫←主役!?

抗議してやる!

「先生!
ぜっったいに私じゃまずいですって!!」

「おぉ、白雪姫!
主役が野々か…
まあ、王子があいつなら問題ない、か。」

はぁ!?
王子役?
誰や!そいつは誰やー!!

「あ、俺が王子役?」

だ、だれーーー!!??

「野々さんだっけ?
俺、須崎 裕哉(ゆうや)。
よろしく。」

え、
ちょ、

イケメンすぎる…。

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