でこぱち姫とぽっちゃり王子
ふぁさっ
「えっ?」
待って。
何が起きたの。
ぱしっ
「音葉に何してるわけ?」
『大丈夫?野々さん??』
裕哉くんと皇太くん!?
なんで、ここに。
「ゆ、裕哉くん…。
だって、この女が!」
「ね、それって…ファンとかなんとか?…」
「そ、そうだよ!
裕哉くんには近づきすぎないって
いうのが鉄則d」
ぐっ
「んぅ…。」
「え?裕哉くん??」
「誰もファンが欲しいとか頼んでねぇし、
そもそもなんでそんなに制限される
必要があるんだ…」
裕哉くん…。
ほんとはそんなふうに思ってたんだ。
口では言えないことだったんだよね…。
「違うよ!
制限なんてしてない!っ」
「っだから…頼んでねぇんだよ!
もう、こんな真似すんな…失せろ…」
「っ…ご、ごめんなさぃ。」
…あ。
泣いて帰っちゃった。
裕哉くん…。
『野々さん!?大丈夫??』
「…え?
っあぁ!大丈夫だよ!」
皇太くん。
こんな近くにいたのに…。
ぜんぜん気づかなかった。
ずっと話しかけられてたなんて…。
でも、
それでも裕哉くん怒鳴るような真似
絶対しないと思ってたから…。
驚きが…。
「ゆ、裕哉くん…大丈夫?」