鍵と世界
第七章‐紅き想い
僕はアルと別れた後、家に戻っていた。

おもむろに懐から機械のような物を取り出し、そしてそれを操作する内に状況が悪くなっている事が分かった。


「アルに付けていた発信機の反応が無くなった…。まさか、委員会に…。」


僕は急いでミルカの家に向かった。
この状況をどうにか出来るのはミルカしかいない事を僕だけは知っているから…。


ミルカの家に着いて玄関の扉の前に立った。
センサーが僕を感知すると、目の前の空間にミルカの顔が写し出された。

「あれ？ハクア君、どうしたの？」


「ちょっと話があるんだけど良いかな？」


「うん♪良いよ♪
中に入って〜」

ミルカがそう言うと、目の前の扉が開いた。


僕はミルカの部屋に通された。
そしてミルカがおもむろに聞いてきた。


「話ってなーに？
ち・な・み・にアー君の話なら聞かないよ！！」

ミルカの迫力に少したじろいだが、気を取り直して聞き返した。

「話を聞かないって……一体どうしたの？
ケンカでもしたの？」


ミルカは体を乗り出してその理由を喋り始めた。
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