鍵と世界
「とりあえずは朝飯を食べるか…あれ、そういや今何時だ?」

そういう僕にミルカは時計を目の前に差し出した。

「朝ご飯?食べてたら遅刻しちゃうよ。ほら♪♪」

ミルカは事も無げに言い放った。


「げっ!?あと10分で遅刻じゃないか!!…仕方無い、朝飯は諦めるか…ミルカ、急ぐぞ!!」

「ほ〜い。」
ミルカは軽く返事をした。

僕は素早く準備をして、ミルカと一緒に家を出た。


(いつも通り、本当にいつも通りの朝…。昨日の事が嘘みたいだ…。
このまま何事も無く時間が過ぎ去れば良いのに…。)

僕は叶わないであろう願いを願わずにはいられなかった…。

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