鍵と世界
ガデスは動きが封じられたというのに、落ち着き払っていた。

そしてガデスの言葉通り、暗闇からスイン・アービィが姿を表した。

そのスインに対して、ガデスは疑問を口にした。
「スイン…これは一体どういうつもりだ…?

自分の生に飽きたのか…?」

ガデスの問いに答えたのはスインではなく、ハクアだった。

「お前が定めた運命にはうんざりなんだろ。
八百年以上生きてれば嫌にもなるさ…」


「ハクア…八百年って一体?」

僕の疑問にハクアではなく、スインが答えてきた。

「アル君、私は前回の世界統合の際にキーブレイカーの運命に縛られた者だよ。

私は鍵の破壊に失敗したがな…キーブレイカーは鍵を破壊すると力を使い果たし死ぬ…。
逆に鍵の破壊に失敗すると、キーブレイカーは死の恐怖から永遠に逃れる運命に捕らわれる…。」

ハクアがスインの説明に補足を加えてきた。


「その運命を越えるには、運命を創った張本人…ガデスをどうにかするしかない。」


ハクアの言葉に、ガデスが四肢を封じられたままで反応してきた。

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