鍵と世界
そしてスインの言葉が終わると同時に、ガデスとスインの周りに光の壁が現れた。

その時、ガデスはあからさまに狼狽していた。

「しまった…これは、絶対拘束…。
内側からはどうにもならんか…。」

ガデスは僕らの方へ向き直り、口を開いた。

「アル君、こんな事をして良いと思うのかね?
私が居なくなれば、人が持つ運命は全て不確定要素になる…。
世界を混沌へと導くつもりかね…?」

僕はミルカの手を握りながら、ガデスと向き合った。

「不確定?良いじゃないか。それが本当だろ?
運命は誰かが操作出来るモノでも、知れるモノでも無い…俺達は未来を信じて、精一杯生きていくだけだよ。」

喋り終わるのと同時に、ガデスとスインの体が発光し始めた。

するとスインが…

「アル君、その通りだ…運命は誰かに縛られてはならない…。
決まり切った運命なんて壊してしまえ…人間には無限の可能性があるのだから…。」

その言葉と同時に、二人は姿を消した…。
見るとミルカは懐から、虹のように様々な色の光を放つ球を取り出した。
これがハクアが言っていたリフサルなのか?

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