白の世界 (幼少期編)
歯磨きもおわり、洗面台でくちをゆすぐ
シーちゃんが私のためにお立ち台まで用意してくれた
ふと、前を向くと黒髪が鏡に映る
そして、醜く転がる黄色とグレー
あの人が私を嫌う理由
あの人が醜いと言えば、この瞳は醜いのだろう
少し前まではどちらも黄色かったような気がする
いつしか私の左目はグレーになってしまっていた
それがいつかなんてハッキリとは分からないが、そんなことは私にとってどうでもよかった
この瞳さえなければ、私はあの人と共に今もいたのだろうか。
いや、
たぶん、私の瞳は関係ない
のかもしれない。