白の世界 (幼少期編)








歯磨きもおわり、洗面台でくちをゆすぐ






シーちゃんが私のためにお立ち台まで用意してくれた






ふと、前を向くと黒髪が鏡に映る







そして、醜く転がる黄色とグレー





あの人が私を嫌う理由







あの人が醜いと言えば、この瞳は醜いのだろう





少し前まではどちらも黄色かったような気がする







いつしか私の左目はグレーになってしまっていた






それがいつかなんてハッキリとは分からないが、そんなことは私にとってどうでもよかった






この瞳さえなければ、私はあの人と共に今もいたのだろうか。








いや、







たぶん、私の瞳は関係ない








のかもしれない。














< 27 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop