白の世界 (幼少期編)






自分自身と見つめあってどれくらい時間が過ぎたのか分からない






でも、その時間はリュージが鏡に映った事で終わりを告げた






「きれーな月色」













「お前の目だよ」





「うそ」




「ほんと」





いつもみたいににやりと笑う






この醜い瞳が綺麗なわけはない






私は逃げるようにお立ち台から降りる









すると、すぐにやってくる浮遊感






もうこの感覚にも慣れた





「歩ける」




「うっせ」






リュージはいつも私を抱っこする







このままだと、いつか本当に歩けなくなってしまうのではないかとヒヤヒヤするほどに









まあ、降ろしてくれるわけもなくそのままリビングにむかう







すると、先程までは無かった服の山がソファに出来ていた







「お前の服、どれがいい?」






どうやら、これ全てか私の服らしい







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