白の世界 (幼少期編)




___________





寒い。






ただそれだけ。








目の前を通る大人達を見ると、皆がコートだのマフラーだのを身につけている







その中で、私は薄汚れた大きめのTシャツ1枚を羽織っているだけであった





通り過ぎるネオンの光と不思議気に私に視線を向ける大人達






私だって、私がここにいることが"おかしい事"であることくらい薄々気がついていた






齢5歳の少女が夜な夜な歩くような場所ではないことを





< 4 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop