白の世界 (幼少期編)
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寒い。
ただそれだけ。
目の前を通る大人達を見ると、皆がコートだのマフラーだのを身につけている
その中で、私は薄汚れた大きめのTシャツ1枚を羽織っているだけであった
通り過ぎるネオンの光と不思議気に私に視線を向ける大人達
私だって、私がここにいることが"おかしい事"であることくらい薄々気がついていた
齢5歳の少女が夜な夜な歩くような場所ではないことを