愛してるなんて言葉は、いらない。
あの日
____2010年12月15日 21:53p.m.
流星「玲華、じゃあまた明日!早く寝ろよ?“背”伸びねぇぞ?」
そうやって人の身長を強調してニヤニヤしながら私をディスってくるデカいのは私の彼氏。
藤城 流星 (ふじき りゅうせい)
廉「あ、ほんとだ。玲華も莉子も“背”伸びねぇぞ?」
この腰巾着みたいに後ろから物を言うのは
坂本 廉 (さかもと れん)
莉子「あんたそんなにデカくないじゃん!」
そう言い返すのは、私の親友の
矢口 莉子 (やぐち りこ)
玲華「ホントだよ!流星は185あるけど、あんた173とかじゃん!男にしてはチビだよ!チビ!」
そう前惜しみを言う私は
神岡 莉子 (かみおか りこ)
廉「玲華ざんねーん!173.8でしたぁ~!
四捨五入したら、174だもんねーだ!」
ドヤ顔の上にベロまで出した顔に吹き出した莉子
すかさず、私も笑ってしまう。
玲華「あんたさー、身長ちっさい上に器まで小さいとは思ってなかったわ。ありえない。ねぇ、流星?」
流星「まぁ、俺からしたら全員チビだけどな。」
莉子、廉、玲華「うっせぇーーばあーーか!」
まさかの、声が揃って3人でハイタッチ
明日の私の誕生日に向けての前夜祭をしていた。
なんの前夜祭なんだよ。
とか思いながら実は内心嬉しかった。
流星「じゃあな!」
廉「ちゃんと寝ろよ!」
莉子、玲華「はあい!おやすみ!」
流星達が手を振ると同時にバイクの音が鳴り響く。
だんだん遠くなる音を聞きながら
玲華「ほんと変わんないね、あたし達。」
莉子「ほんとにね、中学からなーんにも成長してないね」
2人はクスクス笑って2人のバイクの音が消えるまで手を振り続け見送った。